2018年9月14日金曜日

初秋

 こんにちは 高村光太郎記念館です
秋晴れの1日です。
山口山を背景に青い空が広がります
 春に真っ白な花を付けたヤマボウシはかわいい赤い実を沢山つけました。
秋の市民講座で食べてみた実です
 少し大きめのサクランボぐらいの実です。ほのかに甘い感じでしょうか、鳥は集団で来る気配はなく今のところしっかり実が付いています
 そして皆さんお待ちかねの栗です
ここはたくさんの栗の木があります。品種が色々なので日当たりも影響するでしょうが落ちる時期がバラバラです。
朝、出勤すると何やら動物の食べた跡があるときもあります。
今のところ、人間が拾った後しか見受けられませんが・・・・
栗拾いは楽しいですね
高村光太郎の「月にぬれた手」という詩に栗が落ちる様子を描いています。
夜、月あかりの情景が浮かぶような詩です。
今日はこれを紹介します

月にぬれた手

わたくしの手は重たいから
さうたやすくはひるがへらない。
手をくつがへせば雨となるとも
雨をおそれる手でもない。
山のすすきに月が照つて
今夜もしきりに栗がおちる。
栗は自然にはじけて落ち
その音しづかに天地をつらぬく。
月を月天使とわたくしは呼ばない。
水のしたたる月の光は
死火山塊から遠く来る。
物そのものは皆うつくしく
あへて中間の思念を要せぬ。
美は物に密着し、
心は造型の一義に往する。
また狐が畑を通る。
仲秋の月が明るく小さく南中する。
わたくしはもう一度
月にぬれた自分の手を見る。
「典型」より
    

2018年9月12日水曜日

秋の市民講座 2

こんにちは、花巻高村光太郎記念会です。
今回も秋の市民講座の続きです
楽しみにしていた昼食は、花巻食生活改善推進協議会の皆さんの手による「光太郎弁当」をいただきました。
メニューは
丸ごとトマトご飯
鯖シュウマイ
もずくスープ
ポンカレー炒め
季節の果物
さつま芋と枝豆の天ぷら
そして
記念会からは光太郎が食べたであろう、カボチャの蒸しパン、
光太郎がいつも常備していたシュークルート(フランス風漬物)の夏バージョンも紹介し、食べていただきました。赤くなり始めたヤマボウシの実も食べてみましたよ。

 私たちが取り組んでいる光太郎の食卓は「マチココ」の協力を得て、9冊目になりその紹介も兼ねて皆さんに見ていただきました。
雑誌の大きさは小さいですが、私たちが作った料理を素敵な写真に撮っていただきました。それをレシピと共に紹介しております。
食事をしながら 今日の散策や講演の反省点などをお聞きしましたが、皆さん大変良かったと言われうれしい締めくくりとなりました。
記念館の敷地は広いので、光太郎になったつもりでゆっくり散歩し楽しんで下さい

2018年9月3日月曜日

秋の市民講座

 秋の色がしてきた高村光太郎記念館です
高村光太郎記念館の秋の市民講座が9月1日(土)に行われました。
今回も盛り沢山の内容です。
20名ほどの市民の方を対象に記念館の周りの自然散策から始まりました

記念館周りにある植物をピックアップした パンフレットを見ながら、実際に秋の木の実や花を見つけました。
ガイドは自然散策に毎回お世話になっている安藤さんです。
散策を終えた後、オープンしたばかりの”森のギャラリー”で小山弘明先生に「光太郎と食卓」というテーマで講演していただきました。
プロジェクターを使って、幼少期からの写真を見ながら高村光太郎の食に関して現存している日記やメモについても詳しく講演していただきました。
つづく・・・