2022年11月6日日曜日

東北の秋

いつも当ブログを訪問して下さりありがとうございます。

山も里も今年も紅葉のシーズンになりどこを見てもきれいな季節になりました。

光太郎は花巻の旧太田村に住んでいる時は、11月は文筆活動で忙しい時期だったようです。

新年号とかの依頼だったのでしょうか。

訪問客も多く、日記や書簡を読むと忙しそうな日々です


大沢温泉の駐車場はいい眺めでした。光太郎の詩にある、コバルト色の空でした。

温泉のお風呂からは格別だった事でしょう。

光太郎は

「東北の秋」という詩を昭和25年「婦人之友」に載せてます

今日はこれをご紹介します

        東北の秋

芭蕉もここまでは来なかった。

南部、津軽のうす暗い北限地帯の

大草原と鑛山(かなやま)つづきが

今では陸羽何々號の稲穂にかはり

紅玉、国光のリンゴ畑にひらかれて、

明るい幾萬町歩が見わたすかぎり、

わけても今年は豊年満作。

三陸沖から日本海まで

ずっとつづいた秋空が

いかにも緯度の高いやうに

少々硬質の透明な純コバルト性に晴れる。

東北の秋は晴れるとなると

ほんとに晴れてまぎれがない。

金の牛こ(べごこ)が抗(あな)の中から

地鳴りをさせて鳴くやうな

秋のひびきが天地にみちる。

             筑摩書房高村光太郎全集より



 

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