こんにちは!!
高村光太郎記念館です。
ご覧のように、今週すっかり雪に囲まれた記念館です。
もちろん開館中です。
只今、花巻市共同企画展も始まっております。
当館の企画は、次号で詳しくお知らせいたします。
まだ雪は多くありませんが、もうじき冬の景色はここ1番の景色が見られます。
また、クロスカントリーのスキー場にもなっていますので、土日は子供たちの賑やかな声も聞かれます。是非その足でお立ち寄り下さい。
高村光太郎は昭和20年11月17日からここでお一人で、自炊生活を始めます。
もちろん村の方や、当時の分教場の先生家族の皆さん達にも色々助けられましたが、
迎え来る冬にどんな気持ちでいらしたのでしょう。
北海道に憧れて行った事もある光太郎は、ここの冬は北海道ほど大変ではないと思ったのかもしれません。
いずれにしろ、物のない、戦後です。いろんなご苦労があった事でしょう。
光太郎の住んだ山荘ももちろんご覧になれます。
今日は「冬が来た」の詩をご紹介します
光太郎30歳の詩です。
「冬が来た」
きっぱりと冬が来た。
八つ手の白い花も消え
公孫樹の木も箒になった
きりきりともみこむような冬が来た
人にいやがられる冬
草木に背かれ、蟲類に逃げられる冬が来た
冬よ
僕に来い、僕に来い
僕は冬の力、冬は僕の餌食だ
しみ透れ、つきぬけ
火事を出せ、雪で埋めろ
刃物のやうな冬が来た
(大正2年12月5日作)