記念館の周辺は初夏の花ざかりです。
特にこのエゴノキは光太郎の「詩碑」に行く通り道にあり、アーチのようになり、花のカーテンのような場所をくぐっていくことが出来ます。
晴れた日は毎朝花で真っ白になった道を掃除するのですが、さかんな時は上も下も花が見られます。記念館から山荘にいく小道に、太田地区の方々が、シャクヤクを植えて下さいました。
スキーのコースにもなっていますが、負けずに咲いています。そのうちシャクヤクロードになるかもしれませんね。楽しみです。
記念館が2階にあるので、木に対して目線が同じになりますから、真っ白なヤマボウシを見ることが出来ます。
いつもは木の下から見るヤマボウシ、秋になると赤いサクランボのような実も見られます。
そして光太郎が住んだ山荘の前、三畝の畑には山口地区の老人クラブの方々がお花を植えて下さっています。ミズバショウが咲いたところは湿地ですから、キショウブの群落となります。
当時の光太郎はホトトギスなどの鳥の声を聴きながら、6月は畑作業に忙しくしています。
23年6月5日
晴れの方、時々しぐれる。涼 紅花を1畝まく。高畝。オクラをまき、隣に5寸人参をまく。尚箱にキンカ(新しき種子)子持甘藍(古き種子)デリシャス南瓜、等をまく。箱に夜は蓋をして石を置くことにする。葱に高く土寄。トマトに灰。下の畑の水まだひかず。茄子大方かれる。畑の隅にハトムギをまく。(以下略)筑摩書房高村光太郎全集より
キンカ、というのはキンカ瓜の事で、光太郎が作るフルーツです。種を食べられないように箱にまいたのですね。この辺の苦労は今も変わりませんね。
いい季節です。ぜひ足をお運びください。